爬虫類の脱皮は健康のバロメーターと言われています。
まず、カナヘビは脱皮をする度に身体が大きくなるけではありません。脱皮をしなくても身体はどんどん大きくなっていきます。
脱皮とは、垢のようなもので、古い角質層です。新陳代謝により表面のいらなくなった角質層が浮いてきます、その浮いてきたものが脱皮の皮です。
適切に栄養を与え、飼育環境を整えることで新陳代謝をあげ、健康的な脱皮ができるようにしてあげましょう。
カナヘビの脱皮の頻度
脱皮の頻度は飼育環境や個体によって違いますが、子供で1〜3ヶ月に1回、大人で2〜3ヶ月に1回ぐらいのペースでします。大人になるにつれて脱皮の頻度は少なくなっていきます。しかし、周期はバラバラで月に2回脱皮をすることもあります。
カナヘビの脱皮
カナヘビの脱皮は一枚の皮のようにスルリと剥ける場合と、時間を掛けてポロポロと剥ける場合があり、完全に脱皮するまで数日掛かる場合もあります。

脱皮不全について
脱皮不全とは脱皮殻(脱皮の皮)が体の一部に残り、くっついたままになっていることです。最悪の場合その部分が壊死して、欠損してしまう、と言われています。脱皮には2、3日(長いと7日以上)かかる場合もあるのですぐに壊死するということはないと思いますが、ずっと残っているようだと注意が必要かもしれません。
ただ、私は長年カナヘビを飼育していますが脱皮不全による壊死をした経験はないです。
指が壊死しているカナヘビを見たことがありますが、
壊死している所(周辺)が代謝が悪くなって剥け残っている感じでした。
カナヘビの場合は足(指先)に脱皮の皮が残る場合が多いです。たまに目の周辺に残る場合もあります。
脱皮不全を予防する
脱皮不全にならないために、適切に環境を整えて脱皮不全を防止しましょう。
健康であること
まず、前提に健康であることが重要です。健康でないと代謝が悪くなりうまく脱皮できない(時間がかかる)ことがほとんどです。
体温を上げる
体温を上げると代謝がよくなります。日光浴やケージ内(ホットスポット)の気温を上げるといいでしょう。
紫外線をあてる
紫外線は脱皮を促進する効果があります。紫外線ライトを当てるか日光浴をさせるといいでしょう。
湿度を高める
湿度を高めると脱皮が促進されると言われています。適度に霧吹きなどをしてケージ内の湿度を高めるといいかもしれません。
日光浴をする
正直、カナヘビの脱皮促進には、日光浴が1番効果が高いと思います。加温と紫外線両方の効果が得られ、暖かい晴れの日に日光浴をすると、スルリと剥ける事がほとんどです。(バスキングライトと紫外線ライトでも効果はあると思います。)
ただ日光浴には注意が必要です。注意点については⇒カナヘビの日光浴の必要性とさせ方を徹底紹介!をご覧下さい。

飼育用品を設置する
身体に残っている脱皮殻を地面や岩などにこすりつけて(たまたま?)取ることがあります。こすりつけれるようなもの、皮が引っかかりやすいようなものを設置するといいでしょう。

脱皮を手伝う
本来なら飼育環境を整えて自然に脱皮させるのが理想ですが、手伝わないと重症になるような場合は強制的に脱皮をさせたほうがいいのかもしれません。
個人的にはあまりおすすめしませんが、脱皮を手伝うのが流行っているのも事実です。
目の周辺に残って、カナヘビが気にしているような場合は手伝ってもいいかなと思います。
温浴
カナヘビをお湯に入れて、残っている皮をふやかして綿棒などで取る方法です。
ピンセットで取る
ピンセットなどで強制的に取る方法です。個体に傷がつかないように注意しましょう。
まとめ
最初に言った通り、脱皮は健康のバロメーターです。脱皮がうまくいっていない場合は健康かどうか、餌をしっかり食べているか、元気はあるか、もう一度しっかり観察してみましょう。
そして、健康的な脱皮ができるよう十分な栄養を与えるとともに、飼育環境を整えましょう。
脱皮不全の防止には
・加湿
・加温
・紫外線
(日光浴)
・飼育用品を設置する。
などの対策があります。
もし脱皮不全になった場合は健康と飼育環境をもう一度見直してみましょう。
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