カナヘビ

カナヘビは日本固有種であり北海道、本州、四国、九州などに生息しています。
体長は約5cm〜25cm。生まれた直後は5〜6cm程度で個体によるが月に約1~2cmずつ成長します。(早い個体、特に赤ちゃんはもっと早い)
活動時期は3月末ごろから10月頃までの春・夏・秋。
秋頃から冬眠に入り、冬は完全に冬眠します。
草原や林、住宅街などに生息しており昼行性です。春先から晴れた日には日光浴のために姿を見せることが多くなります。夏の昼間の炎天下では木陰や草原、建築物の日陰に隠れていることが多くなり、日光浴をするのは早朝や夕刻になります。
カナヘビとニホントカゲの違い
カナヘビと似ているニホントカゲという種のトカゲもいます。
違いは、
カナヘビは尻尾が長く約3分の2が尻尾で、鱗に光沢はなくザラザラしている。は巣穴は掘らず、地表で生活し、ブロック塀や木に登ることができ行動できる範囲は広い、その為あまり縄張り意識は低いようです。
ニホントカゲの尻尾は体の2分の1ほどでやや短い、鱗に光沢があり、幼体の時の体の色は黒色で尻尾の色は鮮やかな青。地中に巣穴を掘って生活します。
カナヘビの餌

野生のカナヘビの餌は主に昆虫やクモなどを捕食しています。又、個体によって好みや食べる量などの違いがあります。
カナヘビの餌について
カナヘビの食べる虫
カナヘビが食べる虫は
クモ
コオロギ
バッタ
ワラジムシなど
食べる虫ランキング
カナヘビの食べない虫
アリ、カタツムリ、テントウムシなどの甲虫は食べないようです。
ネットやペットショップで買える虫
カナヘビが食べる虫で
コオロギ、ミルワーム、レッドローチ、デュビアなどが購入することができます。
買える虫
カナヘビにバナナ、かつおぶし
基本的にはカナヘビはバナナやかつおぶしは食べないようですが、稀に食べる個体もいるようです。バナナを主に食べるのはカナヘビではなく大型のトカゲのようです。
バナナやチーズについて
家にあるもの
家にあるものでソーセージやチーズ、カニカマなども試して見ました。家にあるものでは、ひき肉やササミなどの肉は個体によって食べることもあるようです。
カナヘビの人工餌
人工飼料(じんこうしりょう)とも呼ばれています。今のところカナヘビ専用のものはなく、爬虫類用に作られた餌を与えても食べます。さまざま種類があり、個体によりそれぞれ好みが違いますが人工飼料を食べるカナヘビは多いです。また、栄養面を考えて作られているもの、消費期限が長いものもあり、カナヘビを長期で飼育する場合は試してみることをオススメします。
人工飼料を詳しく紹介
冷凍コオロギ
ネットで売られている冷凍のコオロギもカナヘビは食べます。保管も冷凍庫に入れておくだけなので楽です。また、カナヘビの食いつきもいいです。
冷凍コオロギについて
カナヘビの餌の頻度
カナヘビが食べる餌の量は、大きさや時期などによって変わってきます。生後、数か月の赤ちゃんであれば毎日食べることもあります、また、妊娠しているメスなども食欲が増すことが多いです。暑い時期は食欲も旺盛ですが寒い時期は食欲が減少します。基本は2、3日に一回程度と言われることが多いようです。
餌の頻度について
サプリメント
爬虫類用のサプリメントも売られています。
野生のカナヘビは様々な虫を捕食していますが、飼育下ですとどうしてもあげる餌の種類が少なくなってしまいます、長期で飼育する場合は普段からサプリメントで栄養を補ってあげましょう。特に飼育下ですとカルシウム不足になることが多いと言われているので、注意したほうがいいでしょう。
カナヘビが餌を食べない
捕まえたばかりの時は環境の変化で餌を食べないことがあります。また、拒食と言って、今まで飼っていたカナヘビが急に餌を食べなくなることがあります。
餌を食べない原因と対策
カナヘビ飼育

カナヘビを飼育するのは難しいですが、適切な飼育方法で行えば長期飼育することも可能です。栄養のある餌の調達、温度管理、紫外線照射ができれば長期で飼育することが可能です。
カナヘビの飼育環境
カナヘビの飼育環境を作るうえで重要なのは温度管理と紫外線の照射です。カナヘビは普段、日光浴をして体温を温めたり、紫外線を浴びて栄養(カルシウム)を吸収しています。そのような環境を作ってあげることが長期飼育をするうえで大事になってきます。
カナヘビの飼育道具
飼育に必要な道具は
・飼育ケース
・床材
・餌入れ
・水入れ
・シェルター
・バスキングライト(保温ヒーター)
・紫外線ライト
が必要になります。春夏など暖かい時期は日光浴をさせればバスキングライトや紫外線ライトは必要ないでしょう。
春に必要な飼育道具
春夏でも忙しくて日光浴ができない場合や、冬に冬眠させない場合は
冬に必要な飼育道具
カナヘビ飼育ケース
カナヘビの飼育ケースはバスキングライトや紫外線ライトを使用する場合はガラスケージ、ライトなどを使用せず日光浴をさせる場合はプラスチックケースでも飼育可能です。
おすすめのガラスケージ
オススメのプラスチックケース
カナヘビの床材
赤玉土、腐葉土、爬虫類飼育専用の床材などで飼育できます。
オススメの床材
カナヘビ飼育レイアウト

おすすめのレイアウト用品
カナヘビの飼い方
飼育環境が整ったら次は日々のお世話についてです。加温、紫外線、餌を与える、水を与える、掃除(糞を取り除く)をやれば大丈夫です。
カナヘビの飼い方
日光浴
野生のカナヘビは日光浴をして体温を暖めてから体を動かしたり、食べた餌の消化を促します。また、紫外線の効果でカルシウムの吸収を促進させ病気を予防しています。
日光浴が必要な理由とさせ方
カナヘビの多頭飼い
カナヘビはあまり縄張り争いをしないため複数のカナヘビを同時に飼うことも可能です。多頭飼いをすると、仲良く日光浴をしたり、一緒に寝ている姿を見ることもできます。しかし大きさがあまりに違い過ぎる場合や、時期によってケンカをする場合があります。そんなときは別々に飼育した方がいいでしょう。
多頭飼いで注意すること
カナヘビのケンカ
普段は仲良くしていても、時期や餌の取り合いでケンカをすることがあります。多きさが違いすぎるのも怪我の危険があります。
カナヘビの交尾
交尾をする時期は4~7月頃。
カナヘビの交尾はオスがメスの腹部あたりに咬みついて押さえつけるので、ケンカと見間違えることがあります。交尾をしてから約1カ月後に卵を産みます。
カナヘビの交尾とお腹に卵があるメスの見分け方
カナヘビのオスとメスの見分け方
オスとメスの見分け方は尻尾の付け根のあたりが細いか太いかで判別できます。太いのがオス、細いのがメスになります。オスとメス両方を見比べるとわかるようになります。
オスとメスの見分け方
カナヘビの卵
産卵してから1〜2ヶ月ほどで赤ちゃんが産まれます。カナヘビは卵のお世話をしないので、親とは別にして赤ちゃんが産まれるよう管理してあげましょう。
卵の育て方
カナヘビ赤ちゃん

カナヘビの赤ちゃんは産まれたときは体長約5cm程度です。それから1ヶ月で約1〜2cmづつ大きくなっていきます。カナヘビの赤ちゃんの飼育は非常に難しいといわれており、特に小さい餌しか食べられないので餌の調達が大変です。
カナヘビの赤ちゃんの飼育方法
カナヘビはなつく?
カナヘビはなつく?
なれるけどなつかない?
など言われています。カナヘビは個体によって性格が違うので手に警戒心がない(手に乗せても逃げない)カナヘビもいます。特に赤ちゃんから育てた子で、手に警戒心を植え付けないように飼育すると逃げないようになることがほとんどです。
なつく?なれる?
カナヘビの脱皮
脱皮は健康のバロメーターと言われています。上手く脱皮が出来ないと脱皮殻が残ってその部分が壊死してしまうことがあるようです、そのことを脱皮不全と呼ばれています。脱皮不全を防止するために普段から餌や飼育環境を整えてあげましょう。
脱皮について
カナヘビの冬眠
気温が約18℃を下回ってくる10月頃に冬眠し、暖かくなってくる3月末頃に冬眠から覚め、出てきます。その間は野生のカナヘビを見ることはほとんどないでしょう。
カナヘビの冬の越し方
飼育しているカナヘビは春夏に捕まえて、秋までの飼育は簡単ですが、冬になると格段に難しくなります。その要因は・冬眠が難しい・野生の餌が取れない・加温するための設備費が高い、の3点が挙げられます。
冬眠のさせ方
飼育下での冬眠は難しく、加温飼育の方がリスクな少ないとされています。しかし、冬眠させ、冬を越すことも可能です。その際は冬眠用に飼育環境(床材など)を整備した方がいいでしょう。
冬眠のさせ方
加温飼育
冬眠させないで冬を越す場合は、冬は野生の虫がほとんど捕れないため、餌をネットやペットショップなどで購入する必要があります。加温設備についても、飼育道具で説明したバスキングライト(加温ヒーター)や紫外線ライトなどが必要になり、とても高額になります。その際、自然のサイクルを再現するため、昼は明るく気温も高め、夜は暗く気温も低くなるようにします。サーモスタットを使うと楽にそのような環境を作ることができます。
冬に必要な飼育道具
春
3月下旬から4月の暖かい日に冬眠から覚め姿を見せるようになります。
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